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公開 ・ 03.10
2025.03.08 (Sat)
第10回 『青楼美人』の見る夢は 田安の種を蒔く、と言って種姫を大奥へと入れる策略をめぐらせる政治パート。白眉毛の味がジワジワ濃くなってくる。 そして瀬川の身請けの日が近づく。 はなむけにと吉原絵本の出版に精を出す蔦重。 勝川春章と北尾重政に絵を頼み、マーケティングは「上様も見た」というバイラルマーケティング。吉原内でも分裂が起きるが、どんな邪魔をしてくるのか。 今回のクライマックスは白無垢の前で交わす瀬川と蔦重のダイアローグ。松葉屋の旦那、「自分で渡せ」は粋過ぎるだろ。この時点でホロっと来ているのに、「あんたが何かくれるときときは、いっつも本だなって」 「わっちも載せてくれたのかい?もう出てくのに」 「わっち、本読んでんだね」「それが一番お前らしい姿だと思ってよ」 でボロボロ。 極め付けは 「俺は吉原を楽しいことばかりのところにしようと思ってんだよ」 「こりゃ2人で見てた夢じゃねえの?」 「俺とお前を繋ぐものはそれしかねえからよ」 「そりゃまあべらぼうだねえ」 で死。 手も触れることなく心のつながりを確認し合う見事なセリフ回し。2人の表情もとってもよかった。名シーン過ぎだよ。 最後の花魁道中、高下駄の足跡が蛇のように残る。しがらみの深さと未練が現れているかのようだ。美しい瀬川の見る先には蔦重が腕を組んでじっと見ている。「おさらばえ」から振り向いて、すれ違い、大門を出る。出るとそこには、鳥山検校が待つ。2人の心の通いを、目が見えないからこそ見透かされているのでは、という気にさせる。 後半は胸熱過ぎて3回観てしまった。