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公開 ・ 03.03 ・ ネタバレを含む
2025.03.02 (Sun)
めーーーちゃくちゃ良かった!!! 眩しい!!!若さだ!!!! 飲んではしゃいで大騒ぎして一晩明けたら気怠いのも若さだし、 ジャブジャブ金使って色んなものを見て触れて何者かになったかのような錯覚も若さだし、 世紀の大恋愛した王子様が壁を一緒に乗り越えるつもりもない頼りなくてだらしないヘタレで幻滅するのも若さだし、 そんなどうしようもない男への失恋で泣いて喚いて死にそうな気持ちになるのも若さだし、 お礼としてセックスしてあげたら喜んでくれるよね?みたいな、間違った奉仕思考も若さだし、 スケールは違えど身に覚えのあることばかりな通過儀礼映画でした。 30歳のイゴールと、23歳のアノーラっていう歳の差もいいね。私はイゴールと歳が近い側なんだけど、これくらいの歳の差ってなんか、若者を通して過去の自分を見ちゃうよね。老婆心ってやつ? ラストシーンめちゃくちゃ賛否両論だね。 イゴールに対してセックス拒めよ!みたいな意見もあるけど、確かにそれもそうなんだけど、イゴールとしては傷心で自暴自棄のアノーラの好きにさせてやろうと思ったのでは?という解釈。私は。 若い時って荒れた気持ちのやり過ごし方ってわかんなくない?机の上のもの全部ひっくり返したいような、引きこもって眠り続けたいような、頭を壁に打ち付けたいような、アドレナリンで頭真っ白にしたいような、あの嵐のような情緒。 腕力だけ買われて用心棒してたイゴールだから、彼の若い時も同じような情緒の嵐があったんじゃないかな? だからこそ引っ叩きたければ引っ叩きたければいいし、奉仕と自傷と現実逃避と自尊心が滅茶苦茶のごちゃごちゃになったセックスでしか気持ちがやり過ごせないなら、もう、そうしなよっていう。どうせ言ったとおりに従う女ではないんだし。 で、結局アノーラがキスを拒んだのを見て、本当に彼女が求めているのはこれでは?と胸を貸して泣かせてやったのがあのラストシーンじゃないかな?もしあれで、そうじゃない!ってアノーラが胸板突き飛ばしたらそれはそれでイゴールは静かに受け入れたと思う。 だからパンフレットの吉田恵里香さんのコラムはちょっと解釈違いだなぁ…… 別に愛や優しさはセックスありきじゃない。そんなことしなくても優しさを向けて手を差し伸べるよ。ってイゴールなりの行動で示したあの不器用な感じが良いよね。 確かにアノーラは傷ついたし失敗したかもしれないけれど、イゴールのような人がいてくれたら、また立ち上がって進んでいける。ふと振り返ったとき、ああ馬鹿な失敗もしたけど、そのおかげで今の自分があるんだなと肯定的に過去の自分を認めてあげられる。そういう温かい未来を予感させるラストだった。